ケムトレイルとは
ケムトレイルは、英語の「ケミカル(化学物質)」と「コントレイル(飛行機雲)」を組み合わせた言葉です。「空に長く残る飛行機雲は、ふつうの雲ではなく、政府や秘密の組織が飛行機から化学物質をまいている跡だ」という陰謀論を指します。まかれているものは、天気を操る薬品、人の健康を害する毒、人を従わせる薬など、話によってさまざまです。
広まったきっかけ
この陰謀論は、1990年代後半からアメリカで広まりました。1996年にアメリカ空軍の研究者たちがまとめた、将来の気象操作の可能性を考える報告書が、その証拠として取り上げられたこともあります。インターネットの普及とともに、格子模様に交差した飛行機雲の写真や、「昔はこんなに雲が残らなかった」という声が広がっていきました。
飛行機雲が長く残る理由
飛行機雲は、エンジンから出る排気ガスに含まれる水蒸気が、上空の冷たい空気で冷やされて氷の粒になったものです。上空の空気が乾いていればすぐに消えますが、湿っていると、氷の粒が蒸発せずに長く残り、横に広がって雲のようになります。飛行機の数が増えたこと、飛ぶ高さや天気によって残り方が変わることで、「消えない飛行機雲」の多くは説明できます。
科学者の調査
2016年には、アメリカの研究者たちが、大気の化学や飛行機雲の専門家77人に、ケムトレイルの証拠とされるデータを調べてもらいました。その結果、76人が「秘密の散布の証拠はない」と答えています。それでも、この陰謀論は世界中で語り続けられており、HAARPによる気象操作説などともよく結びつけられます。





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