ハウニブとは
ハウニブは、ナチス・ドイツが第二次世界大戦中に極秘に開発していたとされる、円盤型の飛行機(UFO)です。釣り鐘や帽子のような形の機体の下に、大砲の砲塔を備えた姿で描かれることが多く、反重力や特殊な動力で、ものすごい速さで飛ぶことができたと語られています。
ハウニブは、オカルト雑誌やインターネットで「ナチスが作った本物のUFO」として紹介されることがありますが、その存在を示す確かな証拠は見つかっていません。このページでは、ハウニブの伝説がどのようにして生まれ、広まったのかを紹介します。
語られるハウニブの姿
ハウニブの話では、機体は直径20メートルから数十メートルほどの円盤で、いくつもの型が作られたとされます。上部にはドーム状の操縦席があり、下部には戦車のような回転砲塔が取りつけられているといいます。秘密の動力によって、音もなく浮かび上がり、急な方向転換をしながら飛ぶことができたと語られています。
こうした話には、設計図とされる図面や、飛行中の機体を写したとされる写真も添えられてきました。しかし、それらがいつ、だれによって作られたものなのか、はっきりとした記録はありません。
ナチスUFO伝説の始まり
ナチス・ドイツが円盤型の兵器を開発していたという話は、戦争が終わってまもなくから語られていました。戦時中、連合軍のパイロットたちが夜空で謎の光を目撃し、「フー・ファイター」と呼んだことも、ドイツが秘密兵器を持っていたのではないかという噂の背景になりました。
実際に、当時のドイツはジェット機やロケット兵器など、最先端の技術の開発を進めていました。戦後には、ドイツの元技術者を名乗る人物が「戦争中に円盤型の飛行機を設計した」と雑誌などで語ったこともあり、ナチスの円盤という話が広まるきっかけになりました。
「ハウニブ」の名前が広まったのは1990年代
「ハウニブ」という名前や、その詳しい設計図、写真とされるものが広く出回るようになったのは、主に1990年代以降のことです。ドイツなどで出版された本の中で、ナチス時代の秘密結社「ヴリル協会」や「トゥーレ協会」が、霊的な交信によって得た知識をもとに円盤を作った、という話が付け加えられました。
さらに、ナチスが南極に秘密基地を作り、そこへ円盤で逃れたという伝説も語られるようになりました。1938年から1939年にかけて、ドイツが実際に南極へ調査隊を送ったことが、この伝説の材料になったと考えられています。
ハウニブは実在したのか
ハウニブの存在を示す当時の公文書や、確かな証拠は見つかっていません。戦後、連合国はドイツの兵器や技術の資料を大量に調べましたが、空を飛ぶ円盤が完成していたという記録はありませんでした。出回っている写真は、模型を撮影したものなどと考えられています。
また、ハウニブの姿が、1950年代にアメリカのジョージ・アダムスキーが撮影したとされるアダムスキー型円盤によく似ていることも指摘されています。アダムスキーの写真が先に有名になったことから、ハウニブの図面や写真は、そのイメージをもとに作られたのではないかと考えられています。
ナチスを美化する思想との結びつき
ハウニブの伝説は、ナチスを神秘的な存在として美化しようとする一部の思想と結びついて語られることがあります。「ナチスは宇宙人の技術を持っていた」「ナチスは今も南極で生き延びている」といった話は、歴史的な事実ではなく、ナチスが行った戦争や迫害の歴史から目をそらさせる危険もあります。ハウニブは、あくまで根拠のない伝説として受け止めることが大切です。
UFO伝説の中のハウニブ
ハウニブは、戦争中の謎の光、戦後のUFOブーム、オカルト思想などが組み合わさって生まれた伝説だといえます。アメリカで墜落したUFOが回収されたというロズウェル事件などと同じく、UFOの話が時代とともにふくらみ、変化していく様子を知ることができる例の一つです。





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