スカイフィッシュとは
スカイフィッシュは、目にも止まらない速さで空中を飛ぶとされる、棒のような形をした未確認動物(UMA)です。体の両側にひれのようなものが波打っているように見えることから、「空飛ぶ魚」と呼ばれました。英語圏では「ロッド(棒)」や「フライング・ロッド」とも呼ばれます。
スカイフィッシュは、肉眼では見えず、ビデオの映像の中にだけ現れるという、とても変わったUMAです。その正体はすでに明らかになっており、「カメラが生んだUMA」の代表例として知られています。
ビデオ映像から生まれたUMA
スカイフィッシュが注目されたのは、1990年代半ばのことです。アメリカのニューメキシコ州で撮影された風景のビデオをコマ送りで見ていた人が、画面を高速で横切る棒状の物体に気づき、これを新しい未知の生き物だと発表しました。
その後、世界各地で撮影された映像からも、同じような棒状の物体が次々と「発見」されました。洞窟の中を撮影した映像に、無数のスカイフィッシュが飛び交っているとされるものもありました。日本でも2000年前後からテレビ番組でたびたび取り上げられ、「人間の目には見えない速さで飛ぶ謎の生物」として大きな人気を集めました。
語られたスカイフィッシュの特徴
スカイフィッシュは、長さ数cmから数十cm、ときには数mにもなり、時速数百kmという猛スピードで飛ぶといわれました。体の両側には、波打つひれのようなものがあり、それを動かして空中を泳ぐように進むと考えられていました。捕まえた人はいないとされ、「見えないほど速いから捕まえられない」と説明されていました。
スカイフィッシュの正体は?
スカイフィッシュの正体は、カメラの前を飛ぶハエやガ、ハチなどの虫です。ビデオカメラは、1秒間に30コマほどの静止画を撮影して映像を作っていますが、1コマを撮る間にもシャッターが一定の時間開いています。その間に、羽ばたきながら飛ぶ虫が移動すると、虫の姿が引き伸ばされ、細長い棒のように写ってしまいます。
さらに、虫が羽を上下に動かすたびに、羽の位置が少しずつずれて写るため、棒の両側にひれが並んで波打っているように見えます。これが、スカイフィッシュの「ひれ」の正体です。実際には小さな虫でも、カメラの近くを横切ると、大きな物体が遠くを高速で飛んでいるように見えてしまうのです。
実験で確かめられた正体
スカイフィッシュの正体は、実験によっても確かめられています。中国では、スカイフィッシュがよく撮影される場所で、ビデオカメラで撮影を続けながら、同時に虫を捕まえるネットを張る実験が行われました。その結果、映像に写った「スカイフィッシュ」と同じ数だけ、ネットに虫がかかっていたといいます。
また、シャッターの速さを変えられる高速度カメラで撮影すると、スカイフィッシュに見えていたものが、ふつうに羽ばたいて飛ぶ虫の姿で写ることもわかりました。
なぜ人気を集めたのか
スカイフィッシュは、だれでも手持ちのビデオカメラで「撮影できる」UMAでした。家庭用ビデオカメラが広まった時代に、自分で撮った映像の中に謎の生き物が写っているかもしれないというわくわく感が、多くの人を引きつけたのでしょう。しかし、その正体は、カメラの仕組みによる「写り方」のいたずらでした。
カメラが生む不思議
写真や映像に写る不思議なものの中には、カメラの仕組みで説明できるものが少なくありません。写真に写る白い光の玉オーブも、フラッシュがほこりや水滴に反射したものと考えられています。空を漂う人の形のフライング・ヒューマノイドのように、映像の見え方が生んだUMAの話とあわせて知ると、不思議な映像を見る目が変わるかもしれません。





コメント(1)