サンダーバードとは
サンダーバードは、北アメリカの先住民(ネイティブアメリカン)の神話に登場する巨大な鳥です。羽ばたくと雷鳴がとどろき、目を開けると稲妻が走るといわれ、雷や嵐をつかさどる強大な精霊として敬われてきました。UMA(未確認動物)としては、北米各地で目撃される、翼を広げると数mにもなる巨大な鳥のことも「サンダーバード」と呼びます。
先住民の神話のサンダーバード
サンダーバードの伝承は、北アメリカの多くの先住民の間に伝わっています。特に、カナダ西部からアメリカ北西部の太平洋岸に暮らす先住民の文化では、サンダーバードは最も力のある存在の一つとされ、トーテムポールの一番上に、大きな翼を広げた姿で彫られることがよくあります。
北西海岸の伝承では、サンダーバードは山の上に住み、海からクジラをつかんで持ち上げ、食べるために巣へ運ぶと語られます。サンダーバードとクジラが激しく戦う話もあり、その戦いによって大地が揺れ、海があふれたといいます。
サンダーバードの伝承と大地震
近年、こうした「サンダーバードとクジラの戦い」の伝承が、実際に起きた大地震の記憶を伝えているのではないかと考える研究者もいます。北アメリカの太平洋岸では、1700年に巨大な地震と津波が起きたことがわかっており、この津波は日本の海岸にも届いて、記録に残されています。大地が揺れ、海が押し寄せた出来事を、先住民の人々はサンダーバードとクジラの戦いとして語り継いだのかもしれません。
UMAとしてのサンダーバード
UMAとしてのサンダーバードは、北米各地で目撃される巨大な鳥のことです。翼を広げると数mから10m近くにもなるといわれ、空を悠々と飛ぶ姿や、木の上にとまる姿が報告されてきました。
有名な話の一つが、1890年にアメリカ・アリゾナ州の新聞に掲載された、砂漠で巨大な翼を持つ生き物が撃ち落とされたという記事です。のちに、その生き物の死骸を写したとされる写真があったという話が広まりましたが、多くの人が「見たことがある」と語るにもかかわらず、その写真は現在まで見つかっていません。人々の記憶の中だけに存在する「幻の写真」として知られています。
1977年には、アメリカ・イリノイ州で、2羽の大きな鳥が現れ、そのうち1羽が庭で遊んでいた少年を足でつかんで、少しの間持ち上げたという騒ぎも起きました。少年は無事でしたが、この出来事は大きなニュースになりました。
サンダーバードの正体は?
巨大な鳥の目撃談の正体としては、コンドルやハクトウワシ、イヌワシ、ペリカンなど、実在する大型の鳥の見間違いが考えられています。カリフォルニアコンドルは、翼を広げると3m近くになる北米最大の鳥で、空を飛ぶ姿は実際の大きさ以上に大きく見えることがあります。
一方で、かつての南北アメリカには、翼を広げると6m以上にもなったと推定される巨大な鳥の仲間がすんでいたことが、化石からわかっています。こうした太古の巨大な鳥や、翼竜の生き残りがいるのではないかと想像する人もいますが、証拠は見つかっていません。
名前が残るサンダーバード
1960年代のイギリスの人形劇『サンダーバード』は、国際救助隊の活躍を描いた作品で、日本でも大人気になりました。その名前も、この伝説の鳥に由来しています。また、アメリカの車や戦闘機の名前にも使われるなど、サンダーバードは力強さの象徴として親しまれています。同じく翼を持つ謎の生き物としては、パプアニューギニアのローペンやアフリカのコングマトーも知られています。





コメント(0)
まだコメントはありません。伝承や目撃談の補足、感想など、最初のコメントを書いてみませんか?