ユニコーンとは
ユニコーン(一角獣)は、額の中央にねじれた一本の長い角をもつ、白い馬のような姿の幻獣です。英語の unicorn はラテン語で「一本の角」を意味し、ギリシャ語ではモノケロスと呼ばれました。気性が荒く足が速いため、ふつうの方法では捕まえられないとされています。
ユニコーンの伝説と起源
ユニコーンが最初に記録されたのは、紀元前5〜4世紀の古代ギリシャの医師クテシアスによるインドの見聞録だとされます。そこには、インドに額に角のある野生のロバがいて、その角で作った杯で飲むと毒や病気を防げると書かれていました。インドサイやオリックスの話が伝わるうちに変化したものとも考えられています。
中世ヨーロッパでは、動物の寓意をまとめた『フィシオロゴス』や動物寓意譚(ベスティアリ)を通じて、「ユニコーンは清らかな乙女の前でだけおとなしくなり、そのひざで眠る」という伝説が広まりました。ユニコーンはキリストや純潔の象徴とされ、フランスのタペストリー「貴婦人と一角獣」などの芸術作品にも描かれています。
ユニコーンの角の正体
ユニコーンの角(アリコーン)は、毒を検出し病気を治す万能薬とされ、中世から近世にかけて同じ重さの金よりも高く取引されたといいます。しかし、実際に「ユニコーンの角」として売られていたものの多くは、北極海にすむクジラの仲間イッカクの長い牙でした。北欧の商人が産地を隠して売っていたため、正体はなかなか知られなかったといわれます。
現代のユニコーン
ユニコーンはスコットランドの国獣で、イギリス王室の紋章にはライオンとともにユニコーンが描かれています。現代ではファンタジー作品の定番の幻獣であるほか、評価額10億ドル以上の未上場スタートアップ企業を「ユニコーン企業」と呼ぶなど、「めったにいない特別な存在」のたとえとしても使われます。







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