オラン・ペンデクとは
オラン・ペンデクは、インドネシアのスマトラ島の熱帯雨林にすむとされる未確認動物(UMA)です。インドネシア語で「小さな人」という意味で、身長は1〜1.5mほど、全身が短い毛に覆われ、二本足で歩くといわれます。
オラン・ペンデクは、ビッグフットやイエティのような巨大な獣人とは違い、小柄な獣人として語られるのが特徴です。研究者による現地調査も行われており、獣人型UMAの中では、実在する可能性が比較的まじめに議論されてきた存在でもあります。
語られる姿
目撃談によると、オラン・ペンデクは、肩幅が広くがっしりとした体つきで、腕は長いものの、オランウータンほどは長くないといいます。体の毛は黒や茶色、黄色っぽいものなど、さまざまに語られています。地面の上を二本足で歩き、木に登ることはあまりないとされます。人の気配を感じると、すばやく森の奥へ姿を消してしまうといわれます。
目撃情報と現地調査
スマトラ島のケリンチ山周辺などでは、地元の人々や、森で働く人々から、オラン・ペンデクを見たという目撃談が数多く伝えられています。オラン・ペンデクの話は、地元では古くから知られていたもので、20世紀の初めごろには、オランダの植民地時代の西洋人にも知られるようになりました。
1990年代以降には、研究者が長期にわたって現地で調査を行い、足跡の型や、毛とされるものが集められました。森の中にカメラを仕掛けて、その姿をとらえようとする試みも続けられてきましたが、はっきりとした写真や、体の一部などの決定的な証拠は、まだ得られていません。
フローレス島の「小さな人類」
2003年、同じインドネシアのフローレス島の洞窟で、身長1mほどの小型の人類の化石が見つかり、世界中を驚かせました。「ホモ・フロレシエンシス(フローレス原人)」と名付けられたこの人類は、数万年前まで生きていたと考えられており、小さな体から「ホビット」というあだ名でも呼ばれています。
この発見により、インドネシアの島々には、かつて私たちとは違う小さな人類が暮らしていたことがわかりました。そのため、「オラン・ペンデクは、こうした小型の人類の生き残りではないか」と、改めて注目が集まることになりました。フローレス島にも、地元に「エブ・ゴゴ」と呼ばれる小さな毛深い人の伝承があります。
オラン・ペンデクの正体は?
オラン・ペンデクの正体としては、テナガザルやオランウータンなどの類人猿、あるいはマレーグマの見間違いという説が有力です。マレーグマは、後ろ足で立ち上がることがあり、その姿は小柄な人のようにも見えます。スマトラ島には、オランウータンやテナガザルも生息しており、森の暗がりの中で一瞬だけ見た姿を、二本足で歩く小さな人だと思った可能性があります。
一方で、未知の類人猿がまだ森の中にひそんでいるのではないかと考える研究者もいます。スマトラ島の熱帯雨林は広大で、人がほとんど立ち入らない場所も多いため、まだ知られていない生き物がいてもおかしくないというのです。
スマトラの森を守る
オラン・ペンデクが目撃されるケリンチ山周辺の森は、クリンチ・スブラット国立公園として保護されており、スマトラトラなどの貴重な動物がすむ場所でもあります。森林の破壊が進めば、オラン・ペンデクの謎が解かれる前に、その生息地が失われてしまうかもしれません。世界の獣人型UMAとしては、ヒマラヤのイエティや中国のイエレン、オーストラリアのヨーウィーなども知られています。





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