アガスティアの葉とは
アガスティアの葉は、古代インドの聖者(リシ)アガスティアが、将来自分を訪ねてくる人々一人ひとりの名前や生涯、運命を予言して、ヤシ(パルミラヤシ)の葉に書き記したと伝えられるものです。南インドのタミル・ナードゥ州には、その葉を保管しているという「ナディ・リーディング(ナーディ占い)」の館があり、自分の葉を探して読んでもらうことができるとされています。
アガスティアは、インドの神話や叙事詩にも登場する伝説的な聖者で、南インドに学問や言語をもたらした人物として、タミルの人々に深く敬われています。
ナディ・リーディングの方法
ナディ・リーディングでは、まず訪れた人の親指の指紋をとり、それをもとに保管されている葉の束を探し出します。読み手が葉に書かれた内容を一つずつ読み上げ、本人が「はい」「いいえ」と答えながら、名前や家族のことなどが一致する葉を絞り込んでいきます。本人の葉が見つかると、古いタミル語の詩で書かれた生涯の予言が読み上げられ、過去の出来事から未来の運命、前世の行いまでが告げられるといいます。
日本でのブームと疑問の声
アガスティアの葉は、1990年代に日本で書籍などを通じて紹介され、「自分の運命が数千年前に書かれていた」という神秘的な話として大きな話題となりました。現在も、インドへのツアーや日本での出張鑑定などが行われています。
一方で、葉を探す過程で「はい」「いいえ」の答えから相手の情報を少しずつ集めていく方法は、話術によって相手のことを言い当てたように見せる「コールド・リーディング」と同じ仕組みではないかと指摘されています。また、現存する葉そのものも数千年前のものではなく、ヤシの葉は数百年で傷むため、書き写しが繰り返されてきたと説明されます。予言書としては、諸世紀や聖徳太子の未来記と並ぶ不思議な存在です。





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