諸世紀とは
諸世紀は、16世紀フランスの医師で占星術師のノストラダムス(ミシェル・ド・ノートルダム)が著した予言の詩集です。1555年にフランスのリヨンで最初の版が出版されました。4行の詩(四行詩)を100編ずつまとめた「サンチュリ(百詩篇)」で構成されており、全部で約940編あります。
「諸世紀」という日本語の題名は、この「サンチュリ(Centuries=100編のまとまり)」を「世紀」と訳したことから生まれたもので、現在は誤訳とされ、『予言集』『百詩篇集』とも呼ばれます。
1999年7の月と恐怖の大王
諸世紀の詩の中で、日本で最も有名なのが、第10巻72番の「1999年7の月、空から恐怖の大王が降ってくるだろう」という意味の詩です。1973年に出版された五島勉の『ノストラダムスの大予言』がこれを人類滅亡の予言として紹介すると、ベストセラーとなって映画も作られ、日本中で「1999年に世界が滅びる」という話が広まりました。
しかし、1999年7月が過ぎても、恐怖の大王は現れませんでした。この詩は、天体現象や戦争、ある人物の登場を表しているなど、さまざまに解釈されています。
ノストラダムスの予言は当たったのか
ノストラダムスの予言の中には、フランス国王アンリ2世が馬上槍試合で目を突かれて亡くなった事件(1559年)を予言していたとされる詩などがあり、彼の名声を高めました。そのほか、ナポレオンやヒトラーの登場、世界大戦などを予言していたと解釈されることもあります。
ただし、諸世紀の詩は時期や場所がはっきり書かれていないものがほとんどで、あいまいで象徴的な表現が多いため、出来事が起きたあとに当てはめれば、どのようにでも解釈できると指摘されています。日本の聖徳太子の未来記や、カードの絵柄が未来を当てたといわれるイルミナティカードと同じく、「予言」が生まれ、広まっていく仕組みを考えさせてくれる一冊です。




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