1. 13世紀初め
    奇書 ★★★★★ チェコ

    ギガス写本

    ぎがすしゃほん

    13世紀初めにボヘミア(現在のチェコ)の修道院で作られた、世界最大級の中世写本。重さ約75kg。悪魔の大きな絵が描かれていることから「悪魔の聖書」と呼ばれ、修道士が悪魔の力を借りて一晩で書いたという伝説がある。

  2. 鎌倉時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    猫又

    ねこまた

    猫又は山の獣や年老いた猫の妖怪として語られ、二股の尾の姿でも知られます。『徒然草』の話、化け猫との違い、古い記録と妖怪画の特徴を紹介します。

  3. 13世紀(フランスの物語)
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    オーベロン

    おーべろん

    ヨーロッパの伝承に登場する妖精の王。中世フランスの物語に小人の王として登場し、シェイクスピアの『夏の夜の夢』で妖精王として広く知られるようになった。

  4. 鎌倉時代〜江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    野槌

    のづち

    山や野に住む、目も鼻もなく大きな口だけを持つとされる妖怪。坂道を転がり落ちて人を襲うともいわれる。ツチノコの古い呼び名の一つとしても知られる。

  5. 12〜13世紀(中世)
    怪異 ★★★★★ スペイン・南フランス(ユダヤ教)

    カバラ

    かばら

    ユダヤ教の神秘思想。神と世界の成り立ちを、10の球(セフィラ)を線で結んだ「生命の樹(セフィロト)」などの図で説明する。中世のスペインや南フランスで発展し、のちに西洋の魔術やオカルト、数秘術、さらにはアニメやゲームにまで影響を与えた。

  6. 中世〜近世ヨーロッパ(13〜18世紀)
    奇書 ★★★★★ ヨーロッパ

    グリモワール

    ぐりもわーる

    天使や悪魔、精霊を呼び出す方法、お守りや魔法円の作り方などを記したヨーロッパの魔術書の総称。中世から近世にかけて写本や安価な印刷本で広まった。「ソロモンの鍵」「レメゲトン」などが有名で、ファンタジー作品の「魔導書」の原型になった。

  7. 10〜16世紀ごろ
    古代文明 ★★★★★ チリ(イースター島)

    モアイ

    もあい

    南太平洋のイースター島(ラパ・ヌイ)に残る巨大な人の顔の石像。約900体あるとされ、10〜16世紀ごろに作られた。祖先をまつる像と考えられ、どうやって運んだのかが長く謎とされてきた。

  8. 1345年(年代記の記録)
    UMA ★★★★★ アイスランド

    ラーガルフリョトムリン

    らーがるふりょとむりん

    アイスランド東部のラーガルフリョート湖にすむとされる大蛇のようなUMA。14世紀の年代記にも記録が残る。2012年に湖面をうねるように泳ぐ姿をとらえたとされる動画が公開され、世界中で話題になった。

  9. 南北朝時代(太平記)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    以津真天

    いつまで

    「いつまで、いつまで」と不気味に鳴く怪鳥。『太平記』には、疫病が流行した年に宮中に現れ、弓の名手に射落とされた話がある。鳥山石燕が「以津真天」と名付けて描いた。

  10. 14世紀(記録に初めて登場)
    オーパーツ ★★★★★ イタリア(記録上はフランスで登場)

    トリノの聖骸布

    とりののせいがいふ

    イエス・キリストの遺体を包んだ布とされる、イタリア・トリノの大聖堂にある亜麻布。男性の全身の姿がうっすらと写っている。1988年の年代測定で中世のものとされたが、像の作られ方には今もナゾが残る。

  11. 15世紀前半(羊皮紙の年代測定)
    奇書 ★★★★★ 不明(ヨーロッパ)

    ヴォイニッチ手稿

    ゔぉいにっちしゅこう

    誰にも読めない文字と、実在しない植物や裸の女性たちの奇妙な挿絵で埋め尽くされた15世紀の写本。1912年に古書商ヴォイニッチが発見した。暗号説・人工言語説・偽書説などがあるが、今も解読されていない。

  12. 15世紀(伝説)/20世紀(確認)
    実在確認UMA ★★★★★ ベトナム

    ホアン・キエム・タートル

    ほあん・きえむ・たーとる

    ベトナム・ハノイのホアンキエム湖にすむとされた伝説の巨大カメ。英雄に宝剣を返させた神の亀として語られてきたが、実在する世界最大級のスッポンだったことが確かめられた。

  13. 13〜15世紀ごろ伝来とされる
    神獣・幻獣 ★★★★★ 日本(沖縄県)

    シーサー

    しーさー

    沖縄で家の屋根や門、集落の入り口に置かれる魔除けの獅子像。名前は「獅子」の沖縄の発音に由来する。口を開けた雄と閉じた雌の一対とされることが多く、災いを追い払うと信じられている。

  14. 室町時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    付喪神

    つくもがみ

    長い年月を経た道具に霊が宿り、妖怪になったもの。百年使われた道具が化けるとされる。室町時代の『付喪神記』や百鬼夜行絵巻に描かれ、からかさ小僧などもその仲間。

  15. 室町時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    般若

    はんにゃ

    嫉妬や怨みのあまり鬼となった女の顔を表した能面。二本の角と大きく裂けた口を持つ。『源氏物語』の六条御息所の生霊を描いた能「葵上」などで使われる。

  16. 室町時代(舞台)・江戸時代(物語の成立)
    怪異 ★★★★★ 日本(兵庫県)

    播州皿屋敷

    ばんしゅうさらやしき

    兵庫県の姫路城を舞台にした皿屋敷の怪談。主君への謀反の企てを知った女中のお菊が、家宝の皿を隠されて罪を着せられ、井戸に投げ込まれたという。姫路城には今も「お菊井戸」が残り、「お菊虫」の伝説も伝わる。

  17. 室町時代(伝承)
    妖怪 ★★★★★ 日本(群馬県)

    分福茶釜

    ぶんぶくちゃがま

    群馬県館林市の茂林寺に伝わる、いくら汲んでもお湯が尽きない不思議な茶釜の伝説。茶釜を使っていた僧の正体は狸だったという。のちに狸が茶釜に化けて綱渡りをする昔話として広まった。

  18. 室町時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    雪女

    ゆきおんな

    雪の夜に現れる、白い着物をまとった美しい女の妖怪。冷たい息を吹きかけて人を凍らせるという。小泉八雲の『怪談』に収められた話が特に有名で、雪国各地に伝承が残る。

  19. 中世〜近世(15〜17世紀の魔女狩り)
    怪異 ★★★★★ ヨーロッパ

    魔女

    まじょ

    魔術を使って人に災いをもたらすと信じられた人々。15〜17世紀のヨーロッパでは「悪魔と契約した」として多くの人が魔女裁判にかけられ、数万人が処刑された。ほうきに乗って空を飛ぶ姿や黒猫を連れたイメージは、民間伝承やのちの物語から広まった。

  20. 1513年
    オーパーツ ★★★★★ トルコ(オスマン帝国)

    ピーリー・レイースの地図

    ぴーりーれいーすのちず

    1513年にオスマン帝国の提督ピーリー・レイースが描いた世界地図。南米の海岸線などが描かれ、下の部分が「氷に覆われる前の南極大陸」ではないかと話題になった。研究者の多くは、南米の海岸線を曲げて描いたものと考えている。

  21. 16世紀
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    ウンディーネ

    うんでぃーね

    四大精霊のうち水をつかさどる精霊。人間と結婚すると魂を得られるとされ、フケーの小説『ウンディーネ』で悲恋の物語として広まった。「オンディーヌの呪い」という医学用語の由来にもなった。

  22. 古代〜16世紀
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    サラマンダー

    さらまんだー

    四大精霊のうち火をつかさどる精霊。火の中に住むトカゲの姿で描かれる。古代から「火の中でも生きられる生き物」と信じられ、実在のサンショウウオの英名にもなっている。

  23. 16世紀
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    シルフ

    しるふ

    四大精霊のうち風(空気)をつかさどる精霊。16世紀の医師パラケルススが説いた。ほっそりと美しい姿とされ、女性形のシルフィードはバレエの題材にもなった。

  24. 16世紀
    奇書 ★★★★★ イギリス

    ソイガの書

    そいがのしょ

    16世紀のイギリスに伝わったラテン語の魔術書。エリザベス1世に仕えた学者ジョン・ディーが所有し、解読のために天使と交信したと記録される。長く失われたとされたが、1994年に写本が再発見された。

  25. 16世紀
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    ノーム

    のーむ

    四大精霊のうち大地をつかさどる精霊。地中を自由に行き来し、鉱物や財宝を守る小人とされる。19世紀のドイツで生まれた陶器の「庭の小人」の置物でも知られる。

  26. 16世紀(パラケルススの著作とされる書物)
    怪異 ★★★★★ スイス

    ホムンクルス

    ほむんくるす

    錬金術によってフラスコの中で作り出されるという小さな人造人間。16世紀の錬金術師パラケルススの名で伝わる書物にその作り方が書かれている。ゲーテの『ファウスト』にも登場し、多くの創作のモチーフとなった。

  27. 16世紀半ば(現存の写しは18世紀初め)
    奇書 ★★★★★ グアテマラ

    ポポル・ブフ

    ぽぽるぶふ

    中米グアテマラのキチェ・マヤの人々に伝わる神話と歴史の書。世界の創造、トウモロコシから人間が生まれた話、双子の英雄が冥界の神々と球技で戦う物語などが記されている。マヤの神話を伝える最も重要な書物とされる。

  28. 16世紀以降(紙の透かしから推定)
    奇書 ★★★★★ ハンガリー

    レヒニッツ写本

    れひにっつしゃほん

    ハンガリーの科学アカデミーが所蔵する、未知の文字で書かれた448ページの写本。名前は以前の所在地ロホンツ(現在のオーストリアのレヒニッツ)に由来する。キリスト教や異教の挿絵があるが、文字は未解読のままである。

  29. 1555年(初版)
    奇書 ★★★★★ フランス

    諸世紀

    しょせいき

    16世紀フランスの医師・占星術師ノストラダムスが著した予言詩集。日本では『ノストラダムスの大予言』として知られ、「1999年7の月に恐怖の大王が降ってくる」という詩が人類滅亡の予言と解釈されて社会現象になった。

  30. 16〜18世紀
    古代文明 ★★★★★ 南半球

    メガラニカ

    めがらにか

    16〜18世紀の世界地図に描かれていた、南半球を広くおおう想像上の大陸。マゼランにちなんで名付けられたが、クックの航海などによって存在しないことが確かめられた。

  31. 1577年(記録)
    UMA ★★★★★ イギリス

    ブラックシャック

    ぶらっくしゃっく

    イギリス東部に伝わる、燃えるような目をした巨大な黒い犬の怪物。1577年に教会へ現れて人々を襲ったという記録が残る。イギリス各地の「黒い犬」伝承の代表格。

  32. 16世紀(プラハの伝説)
    神獣・幻獣 ★★★★★ チェコ(ユダヤの伝承)

    ゴーレム

    ごーれむ

    ユダヤ教の伝承に登場する、泥や土で作られた人造の巨人。聖なる文字の力で動き、作った者の命令に従う。額の「emeth(真理)」の文字から「e」を消して「meth(死)」にすると土に戻るという話が有名。16世紀プラハのラビ・レーヴの伝説が有名。

  33. 1582年
    都市伝説 ★★★★★ イタリア(ローマ)

    1582年 空白の10日間

    せんごひゃくはちじゅうにねんくうはくのとおかかん

    スマートフォンなどのカレンダーで1582年10月を表示すると、4日の次が15日になっていて10日間がない――という話題。正体はローマ教皇グレゴリウス13世による暦の改正(グレゴリオ暦)で、実際に10日間が飛ばされた。

  34. 16〜17世紀(写本)
    奇書 ★★★★★ イギリス

    リプリー・スクロール

    りぷりーすくろーる

    15世紀イギリスの錬金術師ジョージ・リプリーの名を冠した、長さ数メートルの錬金術の絵巻。賢者の石を作る過程が、竜や鳥、錬金術師などの象徴的な絵と詩で描かれている。16〜17世紀の写しが20点ほど残る。

  35. 1595年ごろ(夏の夜の夢)
    精霊 ★★★★★ イギリス

    タイタニア

    たいたにあ

    シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』に登場する妖精の女王。夫である妖精王オーベロンのいたずらで、ロバの頭になった職人に恋をしてしまう。天王星の衛星の名前にもなっている。

  36. 中世(牙の流通)
    実在確認UMA ★★★★★ 北極海

    イッカク

    いっかく

    北極の海にすむ、長い一本の牙を持つクジラの仲間。中世ヨーロッパではその牙が伝説の「ユニコーンの角」として高値で取引された。海のユニコーンの正体。

  37. 中世〜近世
    妖怪 ★★★★★ 日本

    犬神

    いぬがみ

    人に取り憑いて病や災いをもたらすとされる、犬の霊の憑き物。四国・中国・九州地方を中心に信じられ、特定の家筋に代々ついているとする俗信もあった。

  38. 中世〜
    怪異 ★★★★★ 日本

    丑の刻参り

    うしのこくまいり

    丑の刻(午前2時ごろ)に神社の木に藁人形を五寸釘で打ちつけて、憎い相手を呪うという呪術。宇治の橋姫の伝説などを背景に広まった。現代では犯罪になるおそれもある。

  39. 中世ヨーロッパ
    都市伝説 ★★★★★ ヨーロッパ

    賢者の石

    けんじゃのいし

    錬金術で、鉛などの金属を金に変え、飲めば不老不死になるとも信じられた伝説の物質。中世ヨーロッパの多くの錬金術師がその完成を目指し、パリの書記ニコラ・フラメルが作り出したという伝説も残る。

  40. 中世〜
    精霊 ★★★★★ ドイツ

    コボルト

    こぼると

    ドイツに伝わる家や鉱山の精霊。家では家事を手伝い、鉱山では鉱夫を惑わすといわれた。鉱夫を悩ませた鉱石に由来して、元素「コバルト」の名前の語源になった。

  41. 中世〜
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    ゴブリン

    ごぶりん

    ヨーロッパの民間伝承に登場する、醜くいたずら好きな小鬼。家に住みつく親しみやすいホブゴブリンもいる。トールキンの作品を経て、ゲームでは定番の敵キャラクターになった。

  42. 中世
    精霊 ★★★★★ ヨーロッパ

    フェイ

    ふぇい

    ヨーロッパの妖精を指す古い言葉。ラテン語の「運命」に由来し、英語のフェアリーのもとになった。アーサー王伝説のモルガン・ル・フェイのように、魔力を持つ女性を指すこともある。

  43. 中世〜
    UMA ★★★★★ ロシア

    ブロスノ・ドラゴン

    ぶろすの・どらごん

    ロシアのトヴェリ州にあるブロスノ湖にすむとされる竜のようなUMA。中世にモンゴル軍の兵を飲み込んだという伝説があり、1990年代にも目撃が相次いだ。

  44. 中世〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    山姥

    やまうば

    山奥に住む老婆の妖怪。人を食べる恐ろしい鬼婆として語られる一方、山の神や、金太郎の母として描かれることもある。昔話「三枚のお札」「牛方山姥」でおなじみ。