ギガス写本

ぎがすしゃほん

奇書

13世紀初めにボヘミア(現在のチェコ)の修道院で作られた、世界最大級の中世写本。重さ約75kg。悪魔の大きな絵が描かれていることから「悪魔の聖書」と呼ばれ、修道士が悪魔の力を借りて一晩で書いたという伝説がある。

別名悪魔の聖書、デビルズ・バイブル、コデックス・ギガス、Codex Gigas、Devil's Bible
時代・初出 13世紀初め 年表:鎌倉〜戦国のナゾ ›
発祥チェコ
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ギガス写本とは

ギガス写本(コデックス・ギガス)は、13世紀の初めにボヘミア(現在のチェコ)のポドラジツェにあったベネディクト会の修道院で作られたとされる、巨大な手書きの本です。「ギガス」はラテン語で「巨人」の意味。高さ約92cm、幅約50cm、重さ約75kgもあり、現存する中世ヨーロッパの写本の中で最大級とされます。現在はスウェーデンのストックホルムにあるスウェーデン国立図書館に所蔵されています。

悪魔の聖書と呼ばれる理由

ギガス写本が「悪魔の聖書(デビルズ・バイブル)」と呼ばれるのは、ページいっぱいに、角と鋭い爪をもち、赤い舌を出してしゃがむ悪魔の姿が大きく描かれているためです。その向かいのページには、天の都(神の国)が描かれており、天国と地獄を対比させたものと考えられています。

伝説によると、戒律を破って壁に塗り込められる罰を受けることになった修道士が、「一晩で修道院を永遠に讃える本を書き上げる」と誓いました。しかし真夜中になっても終わりそうになかったため、修道士は悪魔に魂を売って本を完成させ、感謝のしるしに悪魔の肖像を描き込んだといいます。

ギガス写本の内容

実際の内容は、ラテン語訳の聖書(旧約・新約)のほか、ユダヤの歴史家ヨセフスの『ユダヤ古代誌』、セビリャのイシドルスの百科事典『語源』、ボヘミアの年代記、医学書、悪魔祓いの呪文、暦などを一冊にまとめたもので、当時の知識の集大成ともいえる本です。

筆跡がほぼ一人の手によるとみられることから、研究者は、一人の書き手が20年以上かけて書き上げたのではないかと推定しています。一晩で書いたという伝説は、それほどまでに途方もない仕事だったことを物語っているのかもしれません。

ギガス写本の歴史

ギガス写本はボヘミアの修道院を転々としたのち、神聖ローマ皇帝ルドルフ2世のコレクションとしてプラハに置かれました。1648年、三十年戦争の終わりにスウェーデン軍がプラハを占領した際に戦利品として持ち去られ、以来スウェーデンに残されています。2007年には一時的にプラハへ里帰りして展示され、大きな話題となりました。同じルドルフ2世の手を経たとされる本に、ヴォイニッチ手稿があります。

ギガス写本の伝承・目撃地点

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地図上の位置は、伝承・目撃の舞台となった地域の目安です。多くの地点は市区町村・都道府県(海外は都市を約10km単位に丸めた位置・国)の代表点に置いており、正確な場所を示すものではありません。
市区町村の代表点:アドレス・ベース・レジストリ(デジタル庁)をもとにした Geolonia 住所データ(CC BY 4.0) / 国の代表点:Natural Earth

ギガス写本のつながり

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