地球空洞説とは
地球空洞説とは、地球の内部が空洞になっており、その中に別の世界や生き物、文明が存在するという説です。地底の中心には小さな太陽が輝いている、北極と南極には地底世界への巨大な入り口が開いている、などと語られます。現在の科学では否定されていますが、SF小説や都市伝説の題材として長く人気を集めてきました。
ハレーの地球空洞説
地球空洞説を科学的な仮説として最初に唱えたのは、ハレー彗星で知られるイギリスの天文学者エドモンド・ハレーだとされています。1692年、ハレーは方位磁針の指す向きが年とともに少しずつ変わる現象を説明するため、地球の内部には大きさの違う複数の殻が入れ子状に重なっており、それぞれが別の磁極をもって回っているという説を発表しました。殻と殻の間には大気があり、生き物が住んでいるかもしれないとも考えました。
19世紀には、アメリカのジョン・クリーヴス・シムズが、北極と南極に地底へ通じる巨大な穴(シムズの穴)があると主張し、探検隊の派遣まで訴えました。また、ジュール・ヴェルヌの小説『地底旅行』(1864年)は、地球の内部を冒険する物語として多くの読者を魅了しました。
地底世界の都市伝説
20世紀になると、地球空洞説は神秘思想やオカルトと結びつき、地底には高度な文明をもつ地底王国アガルタやシャンバラがある、UFOは地底世界から飛んでくる、といった話が広まりました。アメリカの探検家バード少将が北極の上空で地底世界に迷い込んだという「秘密の日記」の話もありますが、これは後世に作られたものと考えられています。
また、「人工衛星の写真に北極の穴が写っている」という画像がネットで話題になることもありますが、これは多くの写真を合成する際に、撮影できなかった極地の部分が黒く残ったものだと説明されています。
地球の内部は本当はどうなっている?
現在では、地震の揺れ(地震波)が地球の内部をどのように伝わるかを調べることで、地球の内部構造がかなり詳しくわかっています。地球は外側から地殻・マントル・外核・内核に分かれており、中心部の内核は鉄やニッケルでできた固体と考えられています。地球の重さから計算しても、内部に巨大な空洞があることはありえないとされています。





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