プロメテウスとは
プロメテウス(プロメーテウス)は、ギリシャ神話に登場するタイタン族の神です。名前は「先に考える者(先見の明をもつ者)」を意味します。タイタン族でありながら、ゼウスたちとの戦いではゼウスの側について勝利に貢献しました。一説には、粘土をこねて人間を作ったのもプロメテウスだといわれます。
人間に火を与えた神
人間を深く愛していたプロメテウスは、神々にささげる生贄の分け方をめぐってゼウスをだましたため、怒ったゼウスは人間から火を取り上げてしまいました。そこでプロメテウスは、天上の火をウイキョウの茎の中に隠して盗み出し、人間に与えたといいます。火を手に入れた人間は、料理をし、道具や金属を作り、文明を発展させていきました。
ゼウスはこれに報復するため、人間の男たちのもとに最初の女性パンドラを送りました。パンドラが神々から贈られた箱(壺)を開けると、病気や争いなどあらゆる災いが世界に広がり、箱の底には希望だけが残ったとされます。
コーカサス山の罰
プロメテウス自身は、ゼウスの命令でコーカサス(カフカス)山の岩に鎖でつながれました。毎日大鷲がやって来て彼の肝臓をついばみ、不死身のプロメテウスの肝臓は夜の間に再生するため、苦しみは果てしなく続きました。長い年月ののち、英雄ヘラクレスが大鷲を射落とし、プロメテウスを解放したといいます。
現代のプロメテウス
人類に知恵と技術をもたらし、そのために罰を受けたプロメテウスは、科学や文明の象徴として多くの芸術作品に描かれてきました。メアリー・シェリーの小説『フランケンシュタイン』の副題は「現代のプロメテウス」で、生命を生み出す科学者の運命を、神の火を盗んだプロメテウスに重ねています。オリンピックの聖火も、プロメテウスの火の神話に結びつけて語られることがあります。





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