悪魔崇拝(サタニズム)とは
悪魔崇拝(サタニズム)とは、キリスト教で神に逆らう存在とされる悪魔=サタンを崇める信仰や思想のことです。逆さ十字や山羊の頭を持つ「バフォメット」、深夜に行われる「黒ミサ」などのイメージで知られ、ホラー映画や都市伝説の定番になっています。
告発のための「悪魔崇拝」
歴史上、「悪魔崇拝」は実際の信仰というより、人を告発するためのレッテルとして使われてきた面が大きいとされます。14世紀のテンプル騎士団の裁判では、騎士たちが偶像を崇拝したという罪状が並べられました。15〜17世紀のヨーロッパで吹き荒れた魔女狩りでも、「悪魔と契約し、集会(サバト)で悪魔を崇めた」という自白が拷問によって引き出されました。
17世紀のフランスでは、国王ルイ14世の宮廷を巻き込んだ毒殺事件(毒薬事件)の中で、黒ミサが行われていたとする証言が出て大きな騒ぎになりました。
現代のサタニズム団体
1966年、アメリカのアントン・ラヴェイが「サタン教会(Church of Satan)」を設立しました。ただしこの団体は、超自然的な悪魔を拝むのではなく、サタンを「個人の自由や自我の象徴」とみなす無神論的な思想を掲げています。2010年代に設立された「サタニック・テンプル」も、政教分離などを訴える政治的・社会的な活動で知られています。
サタニック・パニックと陰謀論
1980年代のアメリカでは、「悪魔崇拝者の秘密組織が子どもを儀式で虐待している」という噂が広がり、保育施設の職員が告発される事件が相次ぎました(サタニック・パニック)。しかしFBIの調査などでも、組織的な儀式虐待の証拠は見つかりませんでした。
現在も、有名人やイルミナティなどの秘密結社が悪魔崇拝をしているという陰謀論がネット上で語られますが、根拠のない噂がほとんどです。特定の人物や団体を悪魔崇拝者だと決めつけることは、名誉毀損や差別につながるおそれがあります。



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