デビル(悪魔)とは
デビルは、キリスト教で神と対立し、人間を誘惑して悪に導く存在、つまり悪魔の首領のことです。サタン、ルシファーなどの名前でも呼ばれます。英語の「devil」は、ギリシャ語で「中傷する者」を意味する「ディアボロス」に由来します。配下の悪霊たちは「デーモン」と呼ばれます。
サタンとルシファー
「サタン」はヘブライ語で「敵対する者」を意味し、旧約聖書の『ヨブ記』では、神の許しを得て人間の信仰を試す存在として登場します。新約聖書では、荒れ野で修行するイエスを誘惑する悪の存在として描かれ、『ヨハネの黙示録』では「年を経た蛇」「竜」とも呼ばれます。
「ルシファー」はラテン語で「光をもたらす者(明けの明星)」を意味します。旧約聖書の『イザヤ書』の一節が、のちに「天から落ちた天使」の話と結びつけられ、悪魔の別名として広まりました。
堕天使の伝説
キリスト教の伝承では、悪魔はもともと神に仕える最も美しい天使でしたが、高慢になって神に反逆し、従う天使たちとともに天から地獄へと落とされた「堕天使」だとされます。この物語は、17世紀のイギリスの詩人ジョン・ミルトンの叙事詩『失楽園』で壮大に描かれました。
悪魔のイメージと「悪魔との契約」
頭に角、山羊の脚、先のとがったしっぽ、コウモリの翼、手には三つ又のフォーク――という悪魔の姿は、中世以降の美術の中で定着しました。古代の牧神パンの姿などが影響したともいわれます。
悪魔に魂を売る代わりに知識や富を得る「悪魔との契約」は、ゲーテの『ファウスト』をはじめ多くの物語の題材になりました。悪魔を崇める信仰については悪魔崇拝、悪魔を呼び出す書物についてはグリモワールを参照してください。アメリカのUMAジャージーデビルの名前も、この「デビル」に由来します。





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