鳥山石燕は、江戸時代中期の浮世絵師です。狩野派に絵を学び、喜多川歌麿らの師としても知られています。
1776年の『画図百鬼夜行』に始まる4部作の妖怪画集で、日本各地の伝承や古典に登場する妖怪を、一体ずつ名前と姿を添えて描き出しました。覚、鉄鼠、牛鬼、濡れ女、ぬらりひょんなど、現代に伝わる妖怪の姿の多くは石燕の絵がもとになっており、「妖怪図鑑の元祖」ともいえる人物です。
人物事典
鳥山石燕
とりやませきえん
鳥山石燕に関わる図鑑項目
36件枕返し
まくらがえし
夜、眠っている人の枕をひっくり返したり、頭と足の向きを逆にしたりする妖怪。東北では座敷わらしのいたずらともいわれる。昔は眠っている間に魂が体から抜け出すと考えられ、枕を動かされると魂が戻れなくなると恐れられた。
目目連
もくもくれん
荒れ果てた家の障子のマス目一つひとつに、無数の目が浮かび上がる妖怪。鳥山石燕が描き、碁打ちが碁盤に向けた強い念が家じゅうに現れたものと説明している。月明かりの障子が目に見える錯覚が正体ともいわれる。
産女
うぶめ
お産で亡くなった女性が、赤ん坊を抱いて現れるという幽霊・妖怪。通りがかった人に赤ん坊を抱かせ、重さに耐えて抱き続けた人は怪力を授かるともいう。平安時代の『今昔物語集』に話があり、各地の「子育て幽霊」の伝説にもつながっている。
船幽霊
ふなゆうれい
海で亡くなった人の霊が、船に近づいて「柄杓を貸せ」と言い、借りた柄杓で船に水を汲み入れて沈めてしまうという海の幽霊。底を抜いた柄杓を渡すと助かると伝えられる。嵐や霧の夜、お盆のころに現れやすいとされた。
大入道
おおにゅうどう
見上げるほど大きな坊主頭の姿で、夜道などに突然現れて人を驚かせる妖怪。全国に伝わり、正体は狸や狐、カワウソなどが化けたものとされることが多い。どんどん背が伸びる「見越し入道」の仲間とされる。