1. 紀元前2000年ごろ(シュメール語の物語)
    神獣・幻獣 ★★★★★ イラク(古代メソポタミア)

    フンババ

    ふんばば

    古代メソポタミアの『ギルガメシュ叙事詩』に登場する、杉の森の番人の怪物。神エンリルに森の守護を命じられ、恐ろしい顔と七つの光の衣をまとう。英雄ギルガメシュと親友エンキドゥによって討ち取られた。

  2. 紀元前2千年紀(『エヌマ・エリシュ』)
    神獣・幻獣 ★★★★★ イラク(古代メソポタミア)

    ティアマト

    てぃあまと

    古代バビロニアの創世神話『エヌマ・エリシュ』に登場する原初の海の女神。怪物の軍団を生み出して若い神々と戦ったが、英雄神マルドゥクに倒され、その体は二つに裂かれて天と地になったとされる。

  3. 紀元前14世紀ごろ(古代エジプト)
    神獣・幻獣 ★★★★★ エジプト

    ウロボロス

    うろぼろす

    自分の尾をくわえて輪になった蛇(または竜)の図像。古代エジプトに起源をもち、錬金術やグノーシス主義に受け継がれた。始まりも終わりもない姿から、無限・永遠・死と再生のシンボルとされる。

  4. 紀元前1200年ごろ(リグ・ヴェーダ)
    神獣・幻獣 ★★★★★ インド

    ヴリトラ

    ゔりとら

    古代インドの聖典『リグ・ヴェーダ』に登場する巨大な蛇(竜)。世界の水を堰き止めて干ばつをもたらしたが、雷神インドラにヴァジュラで倒された。名前は「覆い隠すもの」を意味するとされる。

  5. 紀元前8世紀ごろ(ホメロス『オデュッセイア』)
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ

    サイクロプス

    さいくろぷす

    ギリシャ神話に登場する、額に一つだけ目をもつ巨人。ゼウスの雷を作った鍛冶の名人として語られる一方、『オデュッセイア』では英雄オデュッセウスの一行を捕らえて食べる人食い巨人ポリュペモスとして描かれる。

  6. 紀元前8〜7世紀ごろ(ヘシオドス『神統記』)
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ

    タイタン

    たいたん

    ギリシャ神話で、オリュンポスの神々より前に世界を支配していた巨神族。天空神ウラノスと大地の女神ガイアの子どもたちで、クロノスを王とした。ゼウスたちとの10年に及ぶ戦い「ティタノマキア」に敗れた。

  7. 紀元前8〜7世紀ごろ(ヘシオドス『神統記』)
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ

    プロメテウス

    ぷろめてうす

    ギリシャ神話に登場するタイタン族の神。神々の火を盗んで人間に与え、文明をもたらしたとされる。怒ったゼウスによって山に鎖でつながれ、毎日大鷲に肝臓をついばまれる罰を受けたが、英雄ヘラクレスに救われた。

  8. 紀元前5〜4世紀(クテシアスの記録)
    神獣・幻獣 ★★★★★ ヨーロッパ(古代ギリシャの記録)

    ユニコーン

    ゆにこーん

    額に一本の長い角をもつ馬に似た幻獣。古代ギリシャの記録に登場し、中世ヨーロッパでは清らかな乙女にしか捕まえられない聖なる獣とされた。角には解毒の力があると信じられ、高値で取引された。

  9. 古代インド(プラーナ文献など)
    神獣・幻獣 ★★★★★ インド

    アナンタ

    あなんた

    インド神話に登場する無数の頭をもつ蛇の王。シェーシャとも呼ばれる。原初の海でヴィシュヌ神が眠る寝台となり、世界を支えているとされる。名前は「無限」を意味する。

  10. 古代ギリシャ
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ(小アジアのリュキア)

    キマイラ

    きまいら

    ギリシャ神話の怪物。ライオンの頭、山羊の胴体、蛇の尾を持ち、口から火を吐く。小アジアのリュキアを荒らしたが、天馬ペガサスに乗った英雄ベレロポンに退治された。異なる生き物を組み合わせた「キメラ」という言葉の語源になった。

  11. 古代ギリシャ
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ

    ギガンテス

    ぎがんてす

    ギリシャ神話に登場する巨人族。大地の女神ガイアから生まれ、オリュンポスの神々に戦いを挑んだ(ギガントマキア)。神々は人間の英雄ヘラクレスの力を借りて勝利した。英語の「ジャイアント」の語源とされる。

  12. 中世(北欧神話)
    神獣・幻獣 ★★★★★ 北欧

    スレイプニル

    すれいぷにる

    北欧神話の主神オーディンが乗る、八本の足を持つ灰色の神馬。天も地も海も駆け、死者の国へも行ける最速の馬とされる。いたずら好きの神ロキの子どもでもある。

  13. 古代インド〜
    神獣・幻獣 ★★★★★ インド

    月の兎

    つきのうさぎ

    月の模様をうさぎに見立てた伝承。日本では餅をつくうさぎ、中国では不老不死の薬をつくうさぎとされる。インドの仏教説話では、自らを捧げたうさぎが月に描かれたと語られる。

  14. 古代(聖書)〜中世
    神獣・幻獣 ★★★★★ 中東・ヨーロッパ(キリスト教)

    デビル

    でびる

    キリスト教で、神に逆らい人を悪へと誘う悪の首領。サタン、ルシファーなどとも呼ばれ、もとは神に仕える天使だったが、高慢のために天から落とされた「堕天使」とされる。角やしっぽ、コウモリの翼を持つ姿は中世以降の美術で定着した。

  15. 古代ギリシャ〜中世
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ(ヨーロッパ)

    デーモン

    でーもん

    悪魔・悪霊を意味する言葉。もとは古代ギリシャ語の「ダイモーン」で、神と人の中間の霊的な存在を指した。キリスト教が広まると、神に逆らう悪霊を意味するようになった。堕天使の長サタン(デビル)に従う手下の悪魔たちを指すことが多い。

  16. 古代インド〜
    神獣・幻獣 ★★★★★ インド

    ナーガ

    なーが

    インド神話に登場する蛇の神・精霊。上半身が人間で下半身が蛇、または多くの頭を持つコブラの姿で描かれる。仏教では仏法を守る存在となり、中国や日本では「龍」と訳された。

  17. 旧約聖書(紀元前)
    神獣・幻獣 ★★★★★ 古代イスラエル

    ネフィリム

    ねふぃりむ

    旧約聖書の『創世記』などに登場する謎の巨人たち。「神の子ら」が人間の娘たちとの間にもうけた子とされ、エノク書では堕天使の子として描かれる。ノアの大洪水で滅ぼされたとされ、巨人伝説の題材となっている。

  18. 中世(北欧神話)
    神獣・幻獣 ★★★★★ 北欧

    フェンリル

    ふぇんりる

    北欧神話に登場する巨大な狼で、神ロキの子。神々に恐れられ魔法の鎖グレイプニルで縛られた。世界の終末ラグナロクで主神オーディンを飲み込むと予言されている。

  19. 古代ギリシャ
    神獣・幻獣 ★★★★★ ギリシャ

    メドゥーサ

    めどぅーさ

    ギリシャ神話の怪物ゴルゴン三姉妹の一人。髪の毛が無数の蛇で、その目を見た者は石に変えられてしまう。英雄ペルセウスに首をはねられ、その血から天馬ペガサスが生まれた。切られた首は女神アテナの盾に飾られ、魔よけとされた。

  20. 13世紀(『エッダ』に記録)
    神獣・幻獣 ★★★★★ 北欧(アイスランドの記録)

    ユミル

    ゆみる

    北欧神話で、世界が生まれる前に最初に現れた原初の巨人。霜の巨人たちの祖先で、主神オーディンら三兄弟に殺され、その体から大地や海、空、山などの世界が作られたとされる。

  21. 13世紀(『エッダ』に記録)
    神獣・幻獣 ★★★★★ 北欧(アイスランドの記録)

    ヨルムンガンド

    よるむんがんど

    北欧神話に登場する、世界を取り巻くほど巨大な大蛇。悪神ロキの子で、フェンリルの兄弟。海に投げ込まれて成長し、自分の尾をくわえて人間の世界を囲んでいる。最終戦争ラグナロクで雷神トールと相討ちになる。

  22. 旧約聖書(紀元前)
    神獣・幻獣 ★★★★★ 古代イスラエル

    リヴァイアサン

    りゔぁいあさん

    旧約聖書に登場する巨大な海の怪物。神が創造した中で最も強い生き物とされ、口から炎を吐き、どんな武器も通じないと描かれる。のちに悪魔とも結びつけられ、ホッブズの政治哲学書の題名にもなった。