1. 江戸時代(1666年)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    七歩蛇

    しちほだ

    かまれると七歩も歩かないうちに死んでしまうという猛毒の小さな蛇。江戸時代の浅井了意『伽婢子』に登場する。体長わずか十数cmで、竜のような姿をしていたという。

  2. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    貧乏神

    びんぼうがみ

    家や人に取りついて、その家を貧しくしてしまうとされる神。やせた老人の姿で、破れたうちわを持つともいわれる。追い払う行事がある一方で、手厚くまつって福を招いたという話も残る。

  3. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    青行燈

    あおあんどん

    百物語の怪談会で、百話目を語り終えたときに現れるという鬼女の妖怪。青い紙を貼った行燈(あんどん)の明かりの中で怪談を語る、江戸時代の遊びにちなむ。

  4. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    青鷺火

    あおさぎび

    夜になるとアオサギの体が青白く光って見えるという怪火。年を経たアオサギやゴイサギが放つ光とされ、鳥山石燕も描いた。月明かりに照らされた羽の見間違いという説がある。

  5. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    小豆洗い

    あずきあらい

    川辺で「ショキショキ」と小豆を洗う音を立てる妖怪。姿は見えず音だけが聞こえることが多い。「小豆とごうか、人取って食おうか」と歌うともいわれ、全国に伝承がある。

  6. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    油坊

    あぶらぼう

    近江国(滋賀県)などに伝わる怪火。寺の灯明の油を盗んだ僧が、死後に火の玉となってさまよう姿だとされる。夏の夜、比叡山のふもとに現れたと語られる。

  7. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    イクチ

    いくち

    イクチは船をまたぐほど長く、体から油を落とすとされる海の妖怪。「いくち」「いくじ」の呼び名、鳥山石燕の「あやかし」との関係、正体が未確認である点を紹介します。

  8. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    海坊主

    うみぼうず

    夜の海に突然現れる、黒く巨大な坊主頭の妖怪。船を沈めたり、「柄杓を貸せ」と言って船に水を入れたりするといわれる。正体はウミガメやクジラ、蜃気楼などとする説がある。

  9. 江戸時代以前から
    妖怪 ★★★★★ 日本(岩手県)

    オシラサマ

    おしらさま

    東北地方の旧家でまつられてきた家の神。桑の木で作った馬の顔と娘の顔の一対の人形に、布を重ねて着せた姿をしている。『遠野物語』には、馬と娘の悲恋から蚕が生まれたという由来譚が記されている。

  10. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    朧車

    おぼろぐるま

    月がおぼろにかすむ夜に現れる、前面に巨大な顔のついた牛車の妖怪。鳥山石燕が描き、『源氏物語』の「車争い」で恥をかいた女性の怨念が車に宿ったものとされる。

  11. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    片輪車

    かたわぐるま

    炎に包まれた片方だけの車輪の牛車に、女が乗って夜道を走るという妖怪。姿を見た者に祟るとされ、江戸時代の怪談集や鳥山石燕の妖怪画に描かれている。

  12. 江戸時代に広く定着
    妖怪 ★★★★★ 日本

    河童

    かっぱ

    川や沼にすみ、頭に水の入った皿を持つとされる水辺の妖怪。相撲やきゅうりを好むなど親しみやすい話も多く、全国に伝承が残る。

  13. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    かまいたち

    かまいたち

    つむじ風に乗って現れ、人の肌を鎌のように切るという妖怪。切られても痛みがなく血も出ないといわれる。三匹一組で転ばせ・切り・薬を塗るという言い伝えもある。

  14. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    からかさ小僧

    からかさこぞう

    古い傘が化けた、一つ目と長い舌、一本足でぴょんぴょん跳ねる妖怪。道具の妖怪「付喪神」の代表格で、「唐傘お化け」とも呼ばれる。お化け屋敷などでおなじみの姿。

  15. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本(東京都)

    狐火

    きつねび

    夜の山野に、ゆらゆらと揺れる火の玉がいくつも並んで現れる怪火。狐が灯す火だといわれ、狐の嫁入りの行列の提灯ともされた。江戸の王子稲荷では、大晦日の夜に関東中の狐が集まって狐火を灯すと語られた。

  16. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    毛羽毛現

    けうけげん

    全身が長い毛に覆われた毛むくじゃらの妖怪。湿った床下などに住み、住みついた家には病人が出るという。「めったに現れない」という意味の「希有希現」とも書かれる。

  17. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    覚

    さとり

    人の心を読む山の妖怪。考えていることを次々に言い当てて人をおびえさせるが、思いがけない出来事には弱い。飛騨や美濃の山中に伝わり、鳥山石燕も描いた。

  18. 江戸時代〜(伝承)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    座敷わらし

    ざしきわらし

    東北地方の旧家に住むとされる子どもの姿の妖怪。座敷わらしがいる家は栄え、いなくなると家が傾くといわれる。『遠野物語』にも登場する、幸運をもたらす妖怪の代表。

  19. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    白うかり

    しろうかり

    江戸時代の妖怪絵巻に描かれた、白く細長い体を持つ謎の妖怪。どんな悪さをするかは記されていない。現代では、取り憑かれると「うっかり」して何もする気がなくなるともいわれる。

  20. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    提灯お化け

    ちょうちんおばけ

    古い提灯が化けた妖怪で、破れた部分が口になり、目が現れて長い舌を出す姿で描かれる。葛飾北斎が描いた、提灯にお岩の顔が浮かぶ「お岩さん」の絵も有名。

  21. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    釣瓶火

    つるべび

    夜の山道で、木の枝からぶら下がるように上下する青白い火の妖怪。炎の中に人の顔が浮かぶこともあるという。井戸の釣瓶のように上下することからこの名がある。

  22. 江戸時代の記録あり
    妖怪 ★★★★★ 日本(秋田県)

    ナマハゲ

    なまはげ

    秋田県男鹿半島で大晦日の夜に行われる伝統行事に登場する来訪神。鬼のような面をつけ、ケデと呼ばれる藁の衣装をまとって家々を回り、「泣ぐ子はいねがー」と叫んで怠け者を戒め、福をもたらす。

  23. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    ぬっぺふほふ

    ぬっぺふほふ

    顔と体の区別がつかない、ぶよぶよした肉の塊のような姿の妖怪。死肉のような臭いがするという。鳥山石燕が描き、江戸時代初めに駿府城に現れた「肉人」の話とも結びつけられる。

  24. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    ぬらりひょん

    ぬらりひょん

    後頭部が大きく突き出た老人の姿の妖怪。忙しい夕暮れ時に家に上がり込み、主人のようにお茶を飲んでくつろぐという。「妖怪の総大将」のイメージは近代以降に広まった。

  25. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    濡れ女

    ぬれおんな

    女の顔に長い蛇の体を持ち、海辺や川辺に現れる妖怪。いつも髪が濡れているのでこう呼ばれる。赤ん坊を抱かせて人を動けなくし、牛鬼と組んで襲う話が有名。

  26. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本(佐賀県)

    化け猫

    ばけねこ

    年を経た猫が不思議な力を持ち、人に化けたり人を祟ったりするという妖怪。佐賀の「鍋島の化け猫騒動」が特に有名で、江戸時代には歌舞伎や講談の怪談として大流行した。

  27. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    馬骨

    ばこつ

    江戸時代の妖怪絵巻『土佐お化け草紙』に描かれた、馬の骨の姿の妖怪。火事で焼け死んだ馬が化けたものとされる。「どこの馬の骨」という言葉とも結びつけて語られる。

  28. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    ひょうすべ

    ひょうすべ

    佐賀県など九州に伝わる河童の仲間の妖怪。「ヒョウヒョウ」と鳴き、ナスが好物で畑を荒らすという。その姿を見た者は熱病にかかるともいわれる。

  29. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    二口女

    ふたくちおんな

    後頭部にもう一つの大きな口を持つ女の妖怪。髪の毛を手のように動かして、後ろの口に食べ物を運ぶという。江戸時代の『絵本百物語』や昔話「食わず女房」で知られる。

  30. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    骨女

    ほねおんな

    骸骨の姿をした女の妖怪。生前の姿で愛しい男のもとへ通うという。鳥山石燕が描き、怪談『牡丹灯籠』で夜ごと男を訪ねるお露の正体が骸骨だった話と重ねて語られる。

  31. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本(東京都)

    招き猫

    まねきねこ

    片手を上げて人や福を招く姿の猫の置物。右手は金運、左手は人を招くといわれる。発祥には東京の豪徳寺の井伊直孝の話や今戸焼など諸説があり、商売繁盛の縁起物として世界にも広まっている。

  32. 江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 日本

    雷獣

    らいじゅう

    雷とともに空から落ちてくるという獣の妖怪。落雷した木に爪痕を残すとされた。江戸時代には各地で捕まえたという記録や絵が残り、正体はハクビシンなどとする説がある。

  33. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    ろくろ首

    ろくろくび

    夜になると首がにゅーっと長く伸びる女の妖怪。首が体から離れて飛び回る「抜け首」の型もある。小泉八雲の『怪談』にも登場し、江戸時代には見世物の人気者だった。

  34. 江戸時代(鳥山石燕『画図百鬼夜行』)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    火車

    かしゃ

    葬式や墓場に現れ、亡くなった人の遺体を奪っていくという妖怪。悪事を重ねた者の亡骸を狙うとされ、猫の妖怪の姿で語られることが多い。地獄へ罪人を運ぶ「火の車」が由来とされる。

  35. 江戸時代の記録〜
    妖怪 ★★★★★ 日本(静岡県・宮城県など)

    絡新婦

    じょろうぐも

    美しい女性に化けて男を誘い、滝つぼなどに引きずり込むという蜘蛛の妖怪。伊豆の浄蓮の滝や仙台の賢淵(かしこぶち)に伝説が残る。鳥山石燕は、火を吹く子蜘蛛を操る蜘蛛女として描いた。

  36. 古くから(神事)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    鳴釜

    なるかま

    釜が鳴る音で吉凶を占う岡山県吉備津神社の神事と、それにまつわる怪異。上田秋成の『雨月物語』「吉備津の釜」で知られ、鳥山石燕も釜の妖怪として描いた。

  37. 江戸時代(1776年の妖怪画集に描かれる)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    枕返し

    まくらがえし

    夜、眠っている人の枕をひっくり返したり、頭と足の向きを逆にしたりする妖怪。東北では座敷わらしのいたずらともいわれる。昔は眠っている間に魂が体から抜け出すと考えられ、枕を動かされると魂が戻れなくなると恐れられた。

  38. 江戸時代後期(1770年代〜)
    妖怪 ★★★★★ 日本(江戸)

    豆腐小僧

    とうふこぞう

    笠をかぶり、お盆にのせた豆腐を持って歩く子どもの姿の妖怪。江戸時代の後期、絵入りの読み物(草双紙)に登場して人気者になった。特に悪さはせず、気弱でおっちょこちょいな「江戸のキャラクター妖怪」として親しまれた。

  39. 江戸時代(1779年の妖怪画集)
    妖怪 ★★★★★ 日本(京都)

    輪入道

    わにゅうどう

    炎に包まれた牛車の車輪の真ん中に、恐ろしい男の顔がついた妖怪。姿を見た者の魂を抜くとされ、「此所勝母の里」と書いた札を戸に貼ると近づけないという。鳥山石燕が描いた。

  40. 江戸時代(1781年の妖怪画集)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    泥田坊

    どろたぼう

    泥の田んぼから上半身を出し、「田を返せ」と叫ぶ一つ目・三本指の妖怪。子孫のために田を残した老人の思いを、酒におぼれて田を売った息子が裏切ったことから現れたとされる。

  41. 江戸時代(1781年の妖怪画集)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    目目連

    もくもくれん

    荒れ果てた家の障子のマス目一つひとつに、無数の目が浮かび上がる妖怪。鳥山石燕が描き、碁打ちが碁盤に向けた強い念が家じゅうに現れたものと説明している。月明かりの障子が目に見える錯覚が正体ともいわれる。

  42. 江戸時代後期
    妖怪 ★★★★★ 日本

    くだん

    くだん

    人の顔と牛の体を持って生まれ、予言をしてすぐに死ぬとされる「予言獣」。その予言は必ず当たると語られる。江戸時代の瓦版から昭和の噂まで各地に伝わる。

  43. 中国の古い記録(8世紀ごろ)/日本では江戸時代
    妖怪 ★★★★★ 中国

    水虎

    すいこ

    中国の川にすむとされた、子どもほどの大きさで硬い鱗に覆われた水の妖怪。日本では江戸時代に河童の仲間や河童の別名として扱われ、河童の図鑑『水虎考略』も作られた。

  44. 1846年
    妖怪 ★★★★★ 日本

    アマビエ

    あまびえ

    江戸時代の1846年に肥後国(熊本県)の海に現れ、豊作と疫病を予言したとされる妖怪。「私の姿を描いて人々に見せよ」と告げた。2020年に疫病よけとして大流行した。

  45. 近世〜近代の伝承
    妖怪 ★★★★★ 日本(奈良県・和歌山県)

    一本ダタラ

    いっぽんだたら

    一つ目で一本足の山の妖怪。奈良県と和歌山県の境の果無山脈や伯母ヶ峰などに伝わり、12月20日「果ての二十日」に現れるとして、この日は山に入るのを戒めた。名前はたたら製鉄の鍛冶師と関係があるとする説もある。

  46. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本

    大入道

    おおにゅうどう

    見上げるほど大きな坊主頭の姿で、夜道などに突然現れて人を驚かせる妖怪。全国に伝わり、正体は狸や狐、カワウソなどが化けたものとされることが多い。どんどん背が伸びる「見越し入道」の仲間とされる。

  47. 江戸時代の記録
    妖怪 ★★★★★ 日本(長野県など)

    管狐

    くだぎつね

    竹の管(筒)に入るほど小さいとされる狐の憑き物。飯綱使いや修験者が操り、人に取り憑かせたり占いに使ったりすると信じられた。中部・関東・東海地方を中心に伝わる。

  48. 江戸時代〜(1904年『怪談』で世界的に有名に)
    妖怪 ★★★★★ 日本

    のっぺらぼう

    のっぺらぼう

    目も鼻も口もない、つるりとした顔の妖怪。小泉八雲の『怪談』の「むじな」で世界的に知られる。驚いて逃げた先でまた顔のない者に出会う「二度驚かす」話の形が有名。

  49. 江戸時代〜
    妖怪 ★★★★★ 日本(関東地方など)

    一つ目小僧

    ひとつめこぞう

    顔の真ん中に大きな目がひとつある、子どもの姿の妖怪。関東地方などでは、2月8日と12月8日の「事八日」に家々を訪れるとされ、目の多い目籠を軒先に掲げて追い払う風習があった。

  50. 江戸時代の記録〜
    妖怪 ★★★★★ 日本(全国の海辺)

    船幽霊

    ふなゆうれい

    海で亡くなった人の霊が、船に近づいて「柄杓を貸せ」と言い、借りた柄杓で船に水を汲み入れて沈めてしまうという海の幽霊。底を抜いた柄杓を渡すと助かると伝えられる。嵐や霧の夜、お盆のころに現れやすいとされた。